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自虐の詩

もふ。はずれちゅうや見参!

以前、学校の授業で『自虐の詩』という映画を観て、紹介とレビューが混ざった文を書く実習を行った。映画はもっぱら、SAKUくんの担当分野であるが、当方自身が映画を気に入り、ぜひ多くの人にDVDなどの手段を使って見て頂きたいと思ったので紹介させて頂く。

自虐の詩 プレミアム・エディション [DVD]自虐の詩 プレミアム・エディション [DVD]
(2008/03/14)
西田敏行中谷美紀

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「お母ちゃん、幸せというものは一体どこにあるのでしょうか」

主人公である森田幸江(中谷美紀)は、幸せの数より不幸が多い哀れな女性。寡黙で気に入らないことがあるとちゃぶ台をひっくり返す内縁の夫、葉山イサオ(阿部寛)と一緒に暮らしている。彼は無職。幸江がラーメン屋で働いて貯めた金をせびっては酒やギャンブルにつぎ込む。ヤクザと揉めごとを起こすこともしばしばだ。傍目にはとても幸せに見えない二人。

けれど、幸江にとってイサオは命の恩人。暴走族に襲われかけたところを助けてもらったのだ。理不尽に見えるイサオのいい部分を知っている幸江は離れられない。そんなとき幸江の胎内に新しい命が宿っていることが分かるが……。

本作は業田良家原作の同名の四コマ漫画『自虐の詩』の映画化だ。監督は堤幸彦。『金田一少年の事件簿』『TRICK』などのドラマで、連続写真を思わせるコミカルなカメラワークと、独特な笑いの観点で不動の人気を築いた。本作でもスローモーションを用いたイサオのちゃぶ台返しをはじめ、幸江の働くラーメン屋の亭主が幸江に寄せる一方通行な恋など、ギャグシーンが光る。だが、最も素晴らしかったのはクラゲを用いた演出だ。

作中でクラゲは母親を象徴するものとして使われている。物語の冒頭、幸江が顔も知らない母親に対して「幸せはどこにあるのでしょう」と問いかけるところから始まる。そのシーンに海の中を漂うクラゲが使われていた。また、中盤で幸江の妊娠が発覚する際、ライトアップされたクラゲの水槽が登場する。その前で彼女は、つわりをもよおす。クラゲは「水母」と表記する。海はすべての命の母だ。母を暗示する素晴らしい比喩である。

数々の笑いを提供してくれる堤幸彦の叙情的な一面も輝く作品だった。

外中也

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