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堺能楽会館

このブログを立ち上げた真の目的である、取材記事がようやく完成した。

先方とちろぬくんからGOサインが出たので投稿させて頂く。外は今回、堺能楽会館の館主、大澤徳平さんにインタビューさせて頂いた。当方は四年ほど前、あるチェロコンサートをきっかけにお知り合いとなった。

今回、大澤先生(当方は普段そうお呼びしている)には多大なるご迷惑をかけしてしまった。メールがサーバーの不調か否か、相手からこちらへ届かず連絡が取れない、ということが起きたのである。それでも大澤先生は温かく見守ってくださった。内容の確認も電話で丁寧に行って下さり、お陰で ここへ記事を掲載するに至った。

本当にありがとうございます。心より御礼申し上げます。

本文は、『続きを読む』から。(PC推奨)

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日本で唯一、個人が所有する能舞台
大阪の堺。千利休、与謝野晶子など歴史上に名を残す偉人たちを生んだ街だ。南海本線堺駅に降り立ち、国道26号線を南へ下っていく。右手に海を眺めながら、大浜に向かって歩いていくと、ダイトクビルディングという建物を見つける。このビルの一階正面に、個人所有の能舞台『堺能楽会館』はある。
能は室町時代に大成した芸能で、観阿弥清次(かんあみきよつぐ)、世阿弥元清(ぜあみもときよ)親子によって確立された。面(おもて)と呼ばれる仮面をつけ、演者はすり足のゆっくりとした動きで舞う。物語には霊的なものが、多く登場し幽玄の美を持つ芸能とも呼ばれる。
堺能楽会館の舞台は総檜(そうひのき)造、三間四方(約6m×6m)の大きさで、公立の能舞台と寸分と違いもない。

舞台の後ろには老松が描かれ、堂々たる佇まいだ。400年のしきたりをきちんと守っている。定席数は150席、補助席が100席。館主、大澤徳平さん(76歳)はまるで翁(おきな)の面のような長い白髭を撫でながら、「どこへ出しても恥ずかしゅうない能舞台になってます」と、品のある大阪弁で話してくれた。




持てる財を投げ打って
大澤美代さん「このダイトクビルを建てようとなったとき、中庭を使うて謡の稽古場を建てへんか? という話になったわけですな」
造り酒屋を営んできた大澤家。堺の商家ではお稽古として茶道、華道、そして能の謡(うたい)が必修科目となっていた。
「謡のお師匠さんらに話したら『そら、ええ』と」
話はまとまった。だが、いざ設計をする段階になると、様々なぜいたくが出てきた。幅を広く、床には檜を。そうしていくうちに話は膨れ上がり、本物を作ったらいいじゃないかという結論に達する。それだけでも壮大な話だが、実現してしまうのだから驚きだ。
館主の大澤さんの母、美代(みよ)さんは持てる財を総て投げ打つ能舞台建設を英断したという。そして、ちょうど40年前、昭和44年2月1日に堺能楽会館は開かれた。
「堺という街の歴史を考えても、このビルに能楽堂を建ててよかったと思てます」
大澤さんはにこにこと笑った。


自慢の音響効果で何でもどうぞ
また堺能楽会館のウリは、能以外のイベントで使えることだ。能舞台、というと高尚なイメージがある。また、所有する側としても、能のための舞台でありたいと考え、他のイベントを断るケースが殆どだ。
「うちも母が生きておったころは『そんなことの為に能舞台を作ったんやない』ってお断りさせて頂いてたんです」
20年程前に、それが変わるきっかけがあった。あるとき、知り合いのクラリネット奏者、稲本耕一(いなもとこういち)氏親子が能舞台の音の響きに注目した。ここで吹かせて欲しいと頼まれたのである。そして、初めてコンサートが開かれた。
能は元々、屋外で行われていた。また面を付けるため声がこもりがちになる。それゆえに観客に声を届かせるため、舞台の構造が工夫され、音響効果に優れたつくりになった。床下には大きな甕が入っており、足を踏み鳴らす所作でも良く響く。
「楽器や声楽をやっておられる方が、うっとりするほどよう響くんです。最近のホールなんかで、最先端の技術を用いた素晴らしい音響効果やと謳うところがあるけど、これはもっと昔の建物でしょ? この良さをもっと知ってもろたらええやないか、と」
いきなり能は難しい。だったら、自分が興味のあるものを観に来てもらい、そこで能舞台を知ってもらえばいいじゃないかと考えるようになった。『市民なんでも講座』と称して今まで、100回を超える色々な催し、特別撮影会、津軽三味線のライブ、お琴教室の発表会、民俗音楽の演奏会などが行われた。中でもチェロの演奏会は重厚でクラシック愛好者を酔わせた。もちろん能狂言の会も催される。


若い力の活動・学びの場として
大浜中学の生徒たちの能狂言体験授業
先日、堺市立大浜中学校の2年生の生徒が国語の授業の一環として狂言を鑑賞した。毎年行われ21回目となるこの試みは、学校の国語教諭から「この雰囲気で子供たちに本物の狂言を鑑賞させてやりたい」との申し入れがあり始まった。しかし、当時、他の教師間では、心配も多くなかなか実現されなかった。
「『子供らが静かに観るんやろか』『粗相をせんやろか』と心配しはったようです。でも、一度やってみたらどないや、と校長先生のほうにお話さしてもらいに行きました」
大澤さんの話を聞き、第1回目の授業は開催された。生徒たちは真剣な眼差しで身を乗り出して魅入った。体験として能面を付けると、恐々しながら歩いてみたり、謡では一生懸命声を出す。年の若い人たちは素直だ。面白いと思ったことを全身で受け止める。
そのこともあってか、大澤さんには「若い人たちにこの文化を伝えていきたい」、「若い人たちに活動の場を提供したい」という強い思いがあった。


新しい企画、新しいご縁を大事に
そのため、舞台を実験的に使用してもらう場合、料金も相談に応じている。
「持ち込んで頂いた企画には、必ず参加させて頂いてます。企画するっていうのは大変な労力がいることやし、協力するのは相手に対する礼儀やと思うてます」
好奇心旺盛なのだと話す大澤さん。自分自身、積極的に企画に協力することで、企画者、お客様に満足してもらえることが喜びだという。それに加え、日本に古くからある芸能に少しでも興味を持ってもらえたら何も言うことはない。また、能楽会館でのイベントを通して、知らない人とも縁が出来る。その縁を大切にしていくことで、また輪が広がっていく。
「全く私のことを知らん方が、能や狂言を見に来てくらはるようになるんは嬉しいですね。うちは高い敷居もありませんし、ありのままの格好で気軽に来てくれたらええです」
10月4日には月田秀子(つきだひでこ)氏によるポルトガル音楽『ファド』の演奏会が行われる。新たな縁を楽しみに待ちながら、大澤さんは日々を過ごしている。

外 中也


sakai-nohgakudo.jpg
↑能楽に限らず何でもできる檜舞台は堺能楽会館だけ


名称  :堺能楽会館
館主  :大澤 徳平  
所在地:〒590-0974
      大阪府堺市堺区大浜北町3丁4-7-100 
      ダイトクビル一階正面              
電話  :072-238-2000
H P  :http://www.noh-gakudo.jp/
*イベント企画、チケットのことなどご相談ください



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コメント


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お疲れ様です

すっごく分かりやすい記事でおもしろかったです。
外くんならではの、題材ですしね。
大阪にこんな会館があるとは知りませんでした。TVで映る芸能ばっかりに目が行きがちですが、文楽とかを見て、生の舞台の素晴らしさを再認識しました。
興味がわいたので、HP見に行きます~。

ちろぬ | URL | 2009-08-12 (Wed) 16:35 [編集 ]


Re:ちろぬさま

面白いと言って頂けて嬉しいです(^-^)
また、希望があればこのような舞台をみんなで観に行きたいと思っております。
クリエを通して、若者に古典芸能を親しみを持って頂けるよう精進して参ります。

はずれ | URL | 2009-08-12 (Wed) 19:44 [編集 ]


 

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